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災害時の「情報伝達」を途絶えさせない:可搬型統制台がもたらす防災体制の強靭化

大規模な災害が発生した際、自治体の司令塔である役場庁舎そのものが被災したり、統制局設備が故障したりするリスクはゼロではありません。そのような極限状態においても、住民への避難指示や職員間の連携を維持するために欠かせないのが「可搬型統制台(非常用臨時統制台)」です。

今回の記事では、260MHz帯デジタル無線システムの信頼性を支える、このバックアップ設備の重要性と特徴について解説します。

1. 庁舎被災時の「バックアップ」として機能

通常、防災行政無線の放送や通信は役場内の統制局から行われます。しかし、万が一統制局設備や中継を行う基地局設備が被災し、機能不全に陥った場合でも、この可搬型統制台を持ち出すことで運用を継続できます。

これを高台などの安全な場所へ運搬し、運用を開始することで、緊急放送や移動系端末との通信を確保することが可能です。

2. 現場での機動力を高める設計

可搬型統制台は、災害現場での迅速な運用を想定して設計されています。

  • 小型・軽量・ポータブル: キャスター付きの強固なケースに収納されており、小型軽量で一人でも容易に移動・運搬が可能です。
  • 多様な電源に対応: AC電源だけでなく、車のシガーソケットからも電源供給ができるため、停電下や車両内でも速やかに運用を開始できます。
  • 場所を選ばない運用: 設置された基地局のサービスエリア内であれば、どこからでも放送や通信が可能です。

3. 最適な保管と緊急時の開局イメージ

確実な運用を行うために、可搬型統制台は役場本庁舎だけでなく、被災の影響を受けにくい消防署や特定の避難場所などに分散して保管することが推奨されます。実際の災害時には、以下のような柔軟な運用が想定されています。

  • 緊急車両からの開局: 車両に搭載し、移動しながらの通信拠点とする。
  • 臨時鉄塔からの開局: 臨時に設営したアンテナ鉄塔と接続し、広範囲への通信を復旧させる。

まとめ:情報の「空白」を作らないために

260MHz帯デジタル(4FSK方式)の強みは、そのコストパフォーマンスだけでなく、こうした「耐災害性」の高さにもあります。 メインの設備がダウンしても、可搬型統制台という「予備の司令塔」があることで、自治体は住民の命を守るための情報を発信し続けることができます。

防災行政無線研究所では、こうした可搬型設備の導入を含め、各自治体の地理的条件や防災計画に合わせた最適なシステム構成をご提案しています。万が一の事態に備えた「止まらない防災システム」の構築を、共に目指しましょう。

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